おもちゃから得てきたもの、おもちゃに望むこと


11月20日。

一般社団法人日本玩具協会主催セミナー内、共遊玩具部門でお話しさせていただきました。

先天性全盲の私が子供の頃どうやって遊んできたか、母になってから娘とどうやっておもちゃを使って関わってきたかというのを、実際おもちゃ作りに関わっていらっしゃる方々に直接お伝えすることができた貴重な機会となりました。

共遊玩具というのは、視覚や聴覚に障害のある子も一緒に遊べるように工夫されたおもちゃのことです。

たとえば、視覚に障害のある子が触って分かるようにスイッチに突起があるとか、

聴覚に障害のある子が分かるように、見て分かる工夫がされていたりするものです。


今回、タカラトミーの高橋玲子さんとの対談形式で行いました。

高橋さんは、全盲で初めてタカラトミーに入社され、20年以上おもちゃ作りに関わっていらっしゃいます。


おもちゃを通じて得られるもの


まず、私の自己紹介から始まり、子供の頃どんなおもちゃで遊んでいたかという話をしました。

当時点字付きのトランプは売られていたのですが、買ってもらったキャラクターのトランプが使いたくて、母にすべて点字シールを貼ってもらったことをお話ししました。

どのトランプにも最初から点字が入っていれば、見えない子もすぐに遊べるし、見える子も点字が身近になると思います。

また、小さいころから見えない子にとって「触る」というのは、いろんな世界を知る入り口になると思います。

手触りや形などから、イメージできるものはたくさんあります。

たとえばままごとのように小さなパーツが細かく作りこまれているものや、直接手では触れられない家の屋根など、おもちゃを触ることでイメージしてきたことをお話ししました。


いろいろなおもちゃ


続いて、娘が生まれてからおもちゃとどのように関わってきたかをお話ししました。

私が木の手触りやきれいな音が出るものが好きで、そういうおもちゃをたくさん買っていました。

また、鈴の付いたおもちゃなども、娘が今何をして遊んでいるかがよくわかり、そのおもちゃを娘も気に入っていたことから、ずいぶん長く使っていました。

最近タブレットのおもちゃが増えてきていると聞きます。

実際娘にといただいた、ひらがなを憶えるためのタブレットのおもちゃも、どうやって使えばいいか分からず、困ったことがあります。

電源部分だけでも、触ってわかるように工夫されているといいなと思ったことをお話ししました。

最近ではユーチューブのおもちゃ開封レビューなどを見て、購入前の情報を得たり、使い方を調べたりもしています。

みなさんとても熱心に聞いていただき、私自身もいい経験になりました。

ご依頼いただいた、高橋さんに感謝しています。

これからも、みんなが遊べる楽しいおもちゃがたくさん作られますように。


おもちゃを持ちながら話す管理人


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